今回ご紹介する漫画作品は「少年ジャンプ+」で好評連載中の作品であるオカルト×アクション×ラブコメ要素満載な作品「ダンダダン」です。
作者は龍幸伸(たつ・ゆきのぶ)先生で、若手新鋭の作家であり、今後の活躍が期待されている実力派でもあります。
公開から瞬く間に100万を記録してしまうなど、異例の快挙を成し遂げていき、遂には看板作品である「スパイファミリー」や「チェンソーマン」を超える勢いとなっています。
はたして「ダンダダン」とは、いったいどんな作品なのか?
その魅力と内容についてまとめていこうと思います!
(※あくまで個人の主観での内容になります)
ダンダダン面白いところ
その1 オカルトアクション!
ダンダダンを語る上で忘れてはいけないのが、他の少年漫画で描かれていなかった題材をテーマにしていることです。
そのテーマとはオカルトになりますが、これだけを聴けばオカルトの類いは既に使われ切った題材なのではと思う方も多いでしょう。
これまでの漫画には多くのオカルト関係の作品が描かれてきましたが、本作はオカルトはオカルトでもSF関係のオカルトや、怪異関係のオカルトも含めて描かれていく内容となっているのです。
本来なら相容れない筈のSFと怪異を同時に組み合わせ、それが一つの世界で織りなす物語として描かれ、二つのオカルトが見事に融合しているとも言えるでしょう。
それを説明すれば空想科学と怪異奇譚が同時に描かれているといえば良いのでしょうか、この独特の世界観で描かれるのは、宇宙人と怪異との戦いなのです。
解りやすく言えば、機動戦士ガンダムの世界とゲゲゲの鬼太郎の世界が、同じ世界で描かれているのです。
そんな熾烈を極めていくSFと怪異のバトルテイストの中にあるのは、空想科学の中で生まれたオカルト要素と、古来から紡がれてきた怪異奇譚要素が、互いにぶつかり合うことです。
一つのアクションを生み出し、それが物語をより面白くし、過去のオカルトが現在のオカルトと融合している作品とも言えるのです。
新しい形で描かれる事となる、ダンダダンのオカルトアクション。
これこそが、本作の魅力とも言えるでしょう。
その2 ラブコメ要素!
この作品の中で描かれる面白味の一つはラブコメ要素にあります。
主人公の綾瀬桃(あやせ・もも)ことモモ。
そしてもう一人の主人公である高倉健(たかくら・けん)ことオカルン。
二人は本来なら相容れない関係の二人とも言えるでしょう。
モモはギャルであり、理想の男性が俳優の高倉健であると公言し、そんな男子と付き合い、いつか身も心も結ばれたいと願う純愛系なポンコツギャルです。
そんな彼女と関わる事となるオカルンは、オカルトマニアのオタク男子であり、宇宙人などを信じるカルトマニアとして登場します。
宇宙人は信じ、いつか宇宙人と出会う事を夢見る少年オカルン。
そして霊を信じている、神職の霊能者の少女モモ。
二人の出逢いは互いに否定しながらも、思いがけない現実に直面してしまう事で育まれ、互いに助け合いながら、苦難に立ち向かうヒロインとヒーローとなっています。
ただ片方だけが一方的に助けられるのでは無く、二人で共に戦いながら、苦戦を強いられる中で、切迫する状況の中で光明を見出していく展開は、本作の見どころとも言えるでしょう。
最初の頃は互いに認め合う事は無く、意地の張り合いで巻き込まれてしまった事件を切っ掛けに、互いに窮地に挑む事になる二人。
不幸に巻き込まれただけの関係が、いつしか恋愛に発展していくと、そんなラブコメも見どころの一つとなっています。
その3 ミステリー性
ダンダダンを語る上で外せないのがジョジョの奇妙な冒険みたく描かれるミステリー要素にもあります。
作中で起きるオカルトな事件の背景には、一体何があるのかと、力押しだけでは探ることの出来ない、複雑なミステリー要素もこの作品の見どころとも言えるでしょう。
街中に起きる不穏な事件の背景にあるのはオカルトなのか、それとも人為的な人間が引き起こした事件なのかと、物語の中にあるメタファーを探り入れていく面白味があります。
日常の中に密かに隠れているだろうミステリー要素。
それが都市伝説を生み、怪異やオカルトの原因となっていき、怪異かそれとも宇宙人なのかと、どちらの要因が働き、事件へと繋がっていくのか?
読者が追い掛けたくなる物語のミステリー構成が巧妙に描かれ、それを謎解くモモとオカルンの行動が、ミステリーに隠された闇を解き明かしていきます。
モモとオカルンは優れた才能の持ち主では無く、偶然に超常的な力を手に入れてしまった人間であり、その力に振り回されてしまうのではなく、その力だけに頼る事なくに、自分達の持つ技能で乗り越えていく姿も注目して欲しいです。
その4 キャラクターの魅力!
ダンダダンには個性的なキャラクターが大勢登場する事も注目すべき点とも言えるでしょう。
モモとオカルンも個性的な面々ですが、モモの祖母である綾瀬星子(あやせ・せいこ)は、高齢であるも、未だ若々しい姿をした妖艶な女性として登場します。
インチキ霊媒師みたいな雰囲気を醸し出すも、その実力は本物であり、霊媒師として持つ知識と経験をモモとオカルンの為に使う軍師的な役割を担います。
そして白鳥愛羅(しらとり・あいら)は、少しだけ自意識過剰な美少女であり、自分の事を美少女と認めている自信家でもあります。
一見すれば完璧な存在に見えてしまうも、自分の事を選ばれた人間と勘違いしてしまう痛い性格をしていると、残念美少女の一面を持った人物としても描かれます。
そして宇宙人にも目立つ個性が描かれてもいます。
セルポ星人は、モモに対して解剖を行い、子宮を奪おうとした宇宙人として登場し、クローンによって生物の進化が止まってしまった個体となり、その進化の停滞を止める為に奮闘する人間くさい一面を持つ宇宙人としても描かれていきます。
そんな中でも最も目を引く個性の持ち主となるが、ターボババアです。
最初はオカルンとモモの敵として登場するも、ひょんなことから仲間となってしまい、二人の遭遇する事件を解決する手助けをしてくれるなど、何処となく恐ろしい雰囲気を醸し出す存在が、親しみのある仲間となっていくそんな登場人物の個性も見どころでしょう。
その5 人間ドラマ
ダンダダンの見どころとなるのが、やはり登場していく人物を背景にした人間ドラマにあるでしょう。
ただ敵を倒して解決する、いわゆるめでたし、めでたしと、物語が安直に描かれていくだけのモノでは無く、主人公サイドや敵サイドにあるドラマが深く描かれているのです。
なぜこんな事件が起きてしまったのか?
その事件に至るまでに何があったのか?
そして敵となる相手には、何か事情があり、そして普通の生活と自分の守るべき人生と家族がいるのだと、ただの倒されるだけの敵では無く、その人生に独自の背景を持つ存在でもあるのです。
それら互いに譲れない思いがぶつかりながら、互いに求める最良の結果を見出していく内容は、人間ドラマを描いているとも言えるでしょう。
個性を持つ故に、複雑な背景が出来上がり、そしてその背景にある、個々の描かれていく人生を楽しむのもこの漫画の見どころです。
ダンダダンの面白くない要素
その1 現代社会の問題点
ダンダダンの面白くない要素を上げれば、それは救いのない現代社会の問題点でしょう。
まず人間関係に悩む登場人物がおり、社会的な形で排除されたり、また不遇な扱いを受けていたりと、この作品の中では、そんなリアリズムが存在しています。
また社会的な問題になっているイジメ問題も、人間性の悪意が込められて描かれているなど、ブラック企業で虐げられ、不幸に見舞われてしまうなど、救いのない一面もこの作品には描かれているのが、面白くない要素となっているとも言えるでしょう。
勧善懲悪とは行かず、悪が栄えてしまう事もあると、救いのない人物もいる、リアリズムな一面は好き嫌いを招くでしょう。
その2 ダークな雰囲気
ダンダダンのもう一つの面白さを半減させている一面は、このダークな雰囲気にあるでしょう。
人間の精神的な部分にある薄暗さ。
陰湿さや妬みなどなど、悪意に対するダークな一面もこのダンダダンの見どころなのですが、その部分をやはり敬遠してしまう読者もいるみたいです。
まあ全ての人々が仲良くしながら手を紡いでいくことは不可能でしょう。
人の内側にある陰の部分には、ドスぐらい悪意が備わっており、その悪意が在り在りと描かれてもいます。
それはいじめや差別など、他者を受け入れる事無い、疎外感を与え、気に食わない人間を排斥しようとする、誰もが目を背けたくなる一面を、ありのままに描かれている事に、大きく好き嫌いが分かれているとも言えるでしょう。
その3 複雑な人間関係
ダンダダンの中では、やはり目にしてしまうのが人間関係でしょう。
この人間関係は、誰もが社会で直面してしまうモノであり、自分を受け入れてくれない、排除しようとする、そんな人間同士の関わり方も描かれています。
アイツは気持ち悪いヤツだと。
アイツはおかしいヤツだと。
そんな感覚だけで感じ、相手を受け入れようとしない軽率な悪意も描かれているのです。
そんな人間とどうか変わっていくのか?
それもまたこの作品のテーマともなっており、相手を受け入れるか、それとも関わらずに距離を置くのかと、決断を強いられて行く一面も見受けられます。
そんな部分もまたこの作品を敬遠している部分とも言えるでしょう。
まとめ
今回はダンダダンの面白い点・つまらない点を簡単にまとめました。
人それぞれ作品に思う感想はあると思います。
アニメ化もありますが、ぜひ漫画もご覧いただけますと幸いです!!。
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