大人から子供まで大人気な漫画、名探偵コナン。
さまざまなトリックから事件、それからキャラクターも多くアニメもずっと続いています。
誰でも一度は映画も見た事があるのではないでしょうか。
今日は数多いキャラクターの中でも、クールでかっこいいキャラ、赤井秀一を紹介します。
「赤井秀一」についての内容は名探偵コナンの画像を引用させていただいております。問題がありましたら、問い合わせページからご連絡いただければ速やかに消させていただきます。(小学館/青山剛昌様/トムス・エンタテインメント)
赤井秀一とは
アメリカ連邦捜査局所属、所謂「FBI」の赤井秀一は32歳です。
トレードマークは黒のニット帽、それから黒のジャケットと見た目は少し怪しい印象が拭えませんが、初登場から彼の信念は変わらず黒の組織を倒す事、つまりコナンの味方です。
得意とするのは狙撃で、中距離から遠距離まで幅広く得意としています。
同じ組織に所属する仲間としてジョディ・スターリング、アンドレ・キャメルがいます。
上司はジェイムズ・ブラックで、赤井が最も信頼している一人と言っていいでしょう。
過去に黒の組織に潜入していた事もあり、コードネームはライ。
その当時にバーボン(安室透)、スコッチ(諸伏景光)とチームを組んだ事もあります。
当時は背中まである長髪でした。
組織にはスパイであることがバレ、FBI任務に戻っています。
髪はその際に「恋人(組織)に振られた」から切ったようです。
日本人である父親、赤井務武と、イギリス人のハーフの母親、メアリー・世良から生まれたクォーターで、現在の国籍はアメリカとなっています。
ですが出身はイギリスです。
兄弟は弟に羽田秀吉、妹に世良真澄がいます。
何故苗字が違うのか、こちらも後で紐解いていきましょう。
赤井秀一の目的
赤井秀一の目的。それはもちろん、黒の組織を倒す事
この目的は主人公であるコナンと変わりません。
では何故、赤井秀一は黒の組織を追っているのか。
それは「亡くなった父親の死」に関係があるのではないか、と考えているからです。
赤井秀一の父親、赤井務武は原作では10年前に消息不明となっています。
務武は姿を消す前に妻であるメアリーに「自分は死んだものと思え」と言い残して消えています。
赤井秀一は父の謎の死の真相を探るために、単独でFBIに入り調べているのです。
尚、この事実は母であるメアリーには止められていますが強行突破しています。
父の死がこの組織と関りがあると踏んでいるからこそ、赤井秀一はいろんな策を駆使して組織にどうにか反撃しようとしています。
彼は組織の人間である宮野明美に偽名(諸星大)を使って近付き、組織の情報を探っていました。
彼女は灰原哀(本名、宮野志保)の姉で、赤井が情報を得る為に近付いていると知っていても愛してしまい、騙されたふりをします。
宮野明美はジンに、10億円強盗を成功させれば妹と共に助けてやる、と言われ犯罪に身を染めてしまいます。
ジン自身、ただの女性の彼女がそんな事が出来るはずがないと思っていましたが、宮野明美はなんと、その10億円強盗させてしまうのです。
その結果ジンに撃たれ、そしてその事件を追っていたコナンに看取られ亡くなりました。
赤井秀一が組織を倒したい理由には、この事件も含まれているとみてもいいでしょう。
赤井は騙していたとはいえ、宮野明美を大事に思っていたのです。
赤井秀一の強さ
コナンのキャラクターの中でも強さと頭脳では上位に入る赤井秀一ですが、何がそんなに凄いのか、それは体術も含めてですが、彼の強さは狙撃も含んでいます。
原作では「700ヤード先を撃てるのは彼しかいない」と評されている程の腕の持ち主です。
700ヤードってどれくらい…?と思った方もいるのではないでしょうか。
700ヤードはおよそ640メートル、つまり、「スカイツリー(634m)」ひとつ分です。
一番上から一番下を狙っても外さないのは考えられない凄さですよね。
記念すべき100巻の1066話では1300ヤード、約1200mを狙いました。
原作者である青山剛昌先生は、コナンに出てくるキャラクターに関しては、人間がぎりぎり実現出来るレベルだと話しています。
映画「異次元の狙撃手」では2000m離れた場所にいる犯人の持っている銃を見事狙えたので、そろそろ人間離れをしてきていますよね。
狙撃の他にジークンドーを体術として学んでおり、対人の際にはその戦いが光ります。
妹の世良真澄は、長男兄である彼に憧れジークンドーを学び始めました。
コナンと並ぶ程の推理能力、頭脳、身体能力、体術など、キャラクターの中でも実力はトップクラスです。
頭脳に関してもコナン世界において一番優秀だと言われている工藤優作と共に策を練るシーンも見られます。
彼が出てくる話は組織回に絡む事も多いので、その頭脳が光る回は必見です。
赤井秀一の死の偽装
コナンの原作に置いて、時間を掛け寝かせていた謎の一つでもある「赤井秀一の復活」。
この話でコナンが一段と盛り上がったと言っても過言ではありません。
ではどこにその伏線が紛れていたのか、詳しく見ていきましょう。
とある事件を追っていたコナンは、人気アナウンサーの水無怜奈の靴の裏に偶然発信機を取り付けてしまいます。
焦って回収しようとするのですが、なんと彼女はキールといい、黒の組織の一員でした。
ここから「赤と黒のクラッシュシリーズ」がスタートします。
事故で重体となり病院に入院するキールを奪還する為に、黒の組織が総動員でやってくるのですが、赤井秀一の死の偽装は早い段階から計画が始まっていました。
まず、表の情報を見ていきましょう。
FBIからキールを奪還した黒の組織、そしてジンはキールの赤井秀一の抹殺を命じます。
キールに呼ばれた赤井は単身で来葉峠に向かい、キールに胸を撃たれます。
胸を撃ったし放っておけばこのまま死ぬ、と話したキールに、ジンは「頭を狙え」と告げました。
キールはジンに言われたまま赤井の頭に銃を向けます。
その時の赤井秀一の言葉に注目してみましょう。
「まさか、ここまでとはな」
赤井はこう言い残してキールに頭を打たれ、すぐ後ろに停めていた 「車が爆発し、亡くなります」。
この時の警察から、「来葉峠にて車が爆発し頭に銃痕のある焼死体が見つかった。」
と発表され、その遺体がとある少年(コナン)の携帯電話に残っていた指紋の男性だと特定されました。
この事件で、赤井秀一は物語退場となりました。
では、何故彼は生きていたのか。
胸も頭も撃たれたし、燃えたし、死んでいるのでは?
と思ったファンも多いでしょう。
では、裏の情報を見ていきましょう。
このトリックの基本となるのは、我らが主人公、「江戸川コナン」です。
実は水無怜奈は黒の組織にスパイとして潜入しているCIAでした。
コナンに正体を明かされた水無怜奈は、赤井秀一に共闘を持ち掛けられます。
水無怜奈は、自分の弟の保護、そして自らの任務を優先することを条件に承諾します。
物語の中で赤井がコナンの携帯を掴むシーンがあるのですが、この時の指紋が警察の焼死体特定の鍵となっています。
ではあの焼死体は誰でしょう。
それは物語の登場する、「楠田陸道」と言う男です。
彼もキール奪還で病院に潜入するのですが、カーレースで赤井に追い詰められ持っていた拳銃で頭を打って自殺しました。
コナンと赤井は、この楠田陸道の遺体をトリックに使ったのです。
では裏と表の情報を繋いでいきましょう。
黒の組織に奪われたと思われたキールは赤井秀一の手で組織に戻されます。
コナンと赤井は、きっとジンがキールを使って赤井を殺しに来ると狙いを立てました。
その狙い通り、ジンはキールに赤井抹殺を命令します。
キールに呼ばれて向かう赤井の車内には、楠田陸道の遺体が乗っています。
来葉峠にて、組織の誰も来ていない事を確認する赤井ですが、キールの首には隠しカメラが仕込まれていて、二人の様子はジンに見られていました。
キールに胸を撃たれ、赤井から血が溢れるのですがこれは「博士の発明品で血糊」でした。
胸を撃ったし放っておいても死ぬ、と話すキールにジンは「頭を狙え」と告げます。
これが、「コナンと赤井の狙い」だったのです。
二人は用心深いジンなら、絶命を狙って頭を撃つだろうと確信していました。
なので実際命令を受けたキールも、驚くようなリアクションをとっています。
命令されたキールは、赤井に銃を向けます。
ここで出た言葉をもう一度、確認しましょう。
「まさか、ここまでとはな」
このセリフは後にこのカメラを確認したベルモッドに「本心から出た言葉」だと称されています。
なので縁起でもなく、赤井が自ら出した言葉です。
この言葉の真相は、実際は
「まさか、ここまで(ジンが頭を狙えと言うところまで読んでいた)とはな」
と、計画を立てたコナンを称賛したセリフでもあったのです。
勿論、被っていたニット帽の中に血糊を仕込んでいたので、実際には撃たれていません。
赤井を撃ちその場を去ろうとする際に車が大爆発を起こし、車内に倒れた赤井の遺体は焼死体となり発見されます。
この焼死体に個人特定に使われた「コナンの携帯」。
この携帯に残っていた赤井の指紋から、焼死体が特定されました。
ですが、この時に特定されたのは赤井の指紋ではありません。
この携帯、実は楠田陸道も触っていたのです。
つまり、指紋の真相はこうです。
みんなの前でコナンの携帯を掴んでいた赤井ですが、この時に指先の指紋が残らないようにコーティングをしていて、指紋を残していませんでした。
ですが、「周りのみんなに携帯を掴む姿を見せる」という必要があったから掴んだのです。
実際に警察にコナンの携帯を提供しているのは、携帯を掴む瞬間を見ていたジョディです。
表の情報として
「車に乗っていた焼死体は赤井秀一」
「焼死体の個人特定に使われたコナンの携帯に残っていた指紋は赤井秀一の物」
この二つで、焼死体は赤井秀一だと断定されました。
しかし裏の情報、真相は
「車に乗っていた焼死体は楠田陸道」
「焼死体の個人特定に使われたコナンの携帯に残っていた指紋は楠田陸道の物」
発見された焼死体は赤井ではなく、本当は楠田陸道、となります。
赤井はキールが視線を逸らした瞬間に車内から脱出しているので、大爆発には巻き込まれませんでした。
では何故、赤井秀一は死を偽装する必要があったのか。
それは、「黒の組織の楔を打ち込むこと」です。
赤井は組織にスパイとして入っていた事もあるのですが、当時からその才能を不審がられていました。
スパイがバレて組織を抜けてからも、「赤井は組織にシルバーブレット(銀の弾丸)」と呼ばれ命を狙われています。
銀の弾丸とは、狼人間を唯一倒すことが出来る白銀の銃弾の事です。
この名前は組織のボス自らが名付けたとされ、組織を撃てる弾丸は赤井秀一だと恐れられています。
赤井は表舞台からの退場で、裏で組織を追う事を決意したのです。
現にこの頃に組織はFBIに構う事がなくなっています。
おかげで赤井は裏で組織を調べ、対応する策を練る事が出来ているのです。
赤井秀一の現在
死の偽装から少し経ってから、原作に沖矢昴というキャラクターが登場します。
柔らかい口調に眼鏡の大学院生の優しい彼ですが、住んでいたアパートが燃えてしまい、コナンの助言から工藤邸に住む事になりました。
この沖矢昴こそ、赤井秀一が死んでから得た姿です。
あの来葉峠から身を隠していた赤井は、変装の達人ともいわれる工藤有紀子(工藤新一の母)に変装術を教わり、沖矢昴となって登場します。
怪しげな物言いに、時折見せる表情、そして何より組織の人間に反応する灰原センサーが働いた事により、登場時は組織の一員のバーボンではないかと疑われていました。
現在は工藤邸で、隣に住む灰原を守るように暮らしています。
彼女の姉、宮野明美から「妹を守ってほしい」と言われているのかもしれませんね。
そしてそれが、組織以外で赤井秀一がしたい事でもあるのでしょう。
博士邸には、主に煮込み料理を持って出向く姿が多く見られます。
あの赤井秀一が料理…?と驚いたファンも多かったでしょう。
なんでも節約の為にしているようです。
赤井秀一の家族
父に赤井務武、母にメアリー・世良、弟に羽田秀吉、妹に世良真澄。
何故兄弟で苗字が違うのか、深く見ていきましょう。
赤井は父が亡くなった後、母と弟と三人でイギリスから日本へと来ています。
そしてアメリカの大学に…と母を騙して、単身アメリカに行きFBIに入る為の準備をしていました。
なので、彼はそのまま父の苗字、赤井を名乗っています。
弟の秀吉は、元々は赤井だったのですが、将棋の名門家の羽田に養子となり、羽田秀吉となりました。
10年前にこの羽田家の人間が亡くなり、何故亡くなったのかを父、赤井務武が追い行方不明となっています。この事件は原作でもまだ未解決となっています。
妹の世良真澄は、母親の苗字を名乗っています。
彼女は父親が失踪してから妊娠が発覚しているので、父親に会った事はありません。
今は薬で小さくなった母親とホテルを転々として暮らしています。
赤井の名前だと身元が割れてしまうので、世良を名乗っているようです。
なので兄弟三人、苗字が違うのです。
母親メアリーは夫を探している最中にベルモットに口移しで薬を飲まされ、体が縮んでしまいました。
今は世良と二人で薬の真相を追っています。
そしてメアリーは、原作で姉妹がいる事が発覚しました。
名前は宮野エレーナ。彼女は組織の協力していた科学者で、灰原の母親です。
なので、赤井家三兄弟と、宮野姉妹はいとことなります。
あれ?と思った方もいるのではないでしょうか。
そうです、赤井秀一と宮野明美はいとこなのです。
この事実を二人が知っているような描写は原作にはまだありません。
二人はいとこでありながら恋人となり、運命の別れとなってしまったのです。
この話は果たして原作で触れるのか、楽しみですが少し悲しくもありますよね。
100巻現在の赤井秀一
今、物語はラムの存在が大きな話題となりFBIも対組織へと動いています。
赤井は工藤邸で、工藤優作と工藤有紀子と暮らしその機会を狙っているようです。
原作で、工藤優作、工藤有紀子、赤井秀一、そして安室透の四人が話す「お茶会」がありました。
工藤新一の情報を探るために工藤邸に忍び込んだ安室透が、ついに赤井秀一本人を見つけ銃を構えるという特別なシーンでしたね。
この時の「お茶会」の内容は、まだ明かされていません。
四人で何を話したいか、何かの協定を組んだのか。
コナン世界でトップクラスの頭脳が集まっただけに、ファンもとても期待しているようです。
この伏線が回収される日は来るのでしょうか。
まとめ
赤井秀一と言えば、声優である池田秀一さんと、彼の代表作であるガンダムの赤い彗星「シャア・アズナブル」から命名されています。
偽名の諸星大は、シャアの偽名「キャスバル・ダイクン」から。
そして変装時の沖矢昴は、上記の「キャスバル」から。
青山先生の小さな小ネタを探してみるものも、原作を読むひとつの楽しみ方でもありますよね。
いかがだったでしょうか。
今回は名探偵コナンの人気キャラクター、赤井秀一についてご紹介しました。
クールでミステリアス、狙撃と体術まで得意とする結構チートなキャラクターですが謎も多く、原作に出てきたときにはどんな謎が明かされるのか楽しみです。
青山先生も、赤井家の年表は覚えるのが大変で紙にまとめてある、と話していました。
赤井家はこれからも原作回の大事な話に食い込んでくるのかもしれませんね。
未解決も多く、まだまだ楽しみは尽きません。
皆さんも、是非、原作での赤井秀一の活躍を追ってみてください。
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