この記事ではワンピースに登場する空島「ビルカ」、そして月の古代都市「ビルカ」について解説しています。
2つの「ビルカ」の関係や古代都市に残された壁画の意味など、断片的に描かれた情報を元に考察していくのでお楽しみに!
ワノ国編もモモの助が将軍となり完結まであとわずかです。
大きく動き出すワンピースの歴史について「ビルカ」を足がかりに考えていきましょう!
「ビルカ」についての内容はワンピースの画像を引用させていただいております。問題がありましたら、問い合わせページからご連絡いただければ速やかに消させていただきます。(集英社/尾田栄一郎様)
ビルカとは?
まず初めに「ビルカ」について基本的な情報をまとめていきます!
ワンピースにおいて「ビルカ」という単語は2つの意味を持っています。
- エネルの故郷であり、エネルが滅ぼした空島「ビルカ」
- エネルがたどり着いた月の古代都市「ビルカ」
今回の考察では、「ビルカ」について以下のように考察しています。
* 月の古代都市「ビルカ」には科学技術に優れた「月の民」が住んでいた。
* 「月の民」は地上へ移住し、故郷と同名の都市「ビルカ」を築いた。
* 地上の「ビルカ」は「赤い土の大地(レッドライン)」の上にあった。
* 「月の民」は神と崇められ、「ビルカ」は「神の国」と呼ばれた。
* 「月の民」は天竜人に敗北し、「ビルカ」を白々海へと逃した。
それでは、上記の考察について解説していきます!
空島「ビルカ」
ワンピースより引用©尾田栄一郎/集英社/
まずは2つの「ビルカ」について、基本情報をおさらいしましょう!
「空島編」での描写から
* 空島「ビルカ」は「スカイピア」のはるか南東に位置していたこと。
* エネルの生まれ故郷であり、8年前にこの世界から消え去ったこと。
* エネルに使える四神官や空島「ウェザリア」の故郷であること
が判明しています。
すでにこの世に存在しないため、あまり詳しい情報がありません。
ただ、空島「ビルカ」では月のことを「限りない大地(フェアリーヴァース)」と呼び、神の住む聖地とする伝説があった模様です。
月の古代都市「ビルカ」
ワンピースより引用©尾田栄一郎/集英社/
月の古代都市「ビルカ」はエネルが「方舟マクシム」に乗って辿り着いた場所であり、その様子は表紙連載「エネルのスペース大作戦」にて描かれています!
「エネルのスペース大作戦」の描写や遺された壁画から
* 地下空間に古代都市が建造されていたこと。
* 都市のエネルギー源が電気であること。
* ロボット兵といった高い科学技術力を有していたこと。
* 住人は翼を持っていたこと。
がわかりますね。
既に使用していますが、本考察中は古代都市の住人を「月の人」と呼びます。
還幸
では、ここからは冒頭に記載した考察に至るまでを解説していきます!
まず最初に着目したのはエネルが目論んでいた「還幸」です。
エネルは「方舟マクシム」を用いて「限りない大地(フェアリーヴァース)」へ到達し「神の国」の建国を計画していました。
「還幸」とは、この移住計画を指しています。
ここで注目すべきはエネルが月のことを「限りない大地(フェアリーヴァース)」という神が住むべき場所として認識していることです。
エネルの認識は空島「ビルカ」に伝わる伝説に由来しています。
つまり空島「ビルカ」に伝わる伝説とは
* かつて月に神々が住んでいた。
* 月から地上へと神々が移り住んだ。
* 従って月は神々の故郷であり、本来の居住地である。
ということではないでしょうか?
この事実を裏付けるのが月の古代都市「ビルカ」に遺された壁画です。
月に遺された壁画
表紙連載で描かれた壁画は2枚で、
* 「月の人」がロボット兵を開発する様子。
* 「月の人」とロボット兵の別れの様子。
が描かれていました。
2枚目の壁画では「月の人」やロボット兵の目に涙が浮かんでいるので、別れの様子だとわかりますね。
「月の人」の外見は空島の人々によく似ています。
また、ロボット兵の外見はエネルが出会った地上・カラクリ島出身のロボット兵たちとそっくり。
これらの点から、空島「ビルカ」の伝説通りに「月の人」が地上へと降り立ったことがわかるでしょう。
おそらく地上に降り立った「月の人」は新たな居住地を建設し、故郷と同じ「ビルカ」と名付けたのだと予想します。
そして優れた科学技術を持つ「月の人」を、地球人は神と崇めたのではないでしょうか。
ロボット兵の技術も月から持ち込まれ、カラクリ島に伝わっていたと思われます!
余談ですが、この壁画には「歴史の本文(ポーネグリフ)」に刻まれた古代文字と思われる文字も描かれています。
古代文字は元々「月の人」の文字であり、地上でその文字の読み書きを受け継いだのがワノ国光月一族ということでしょうか?
ルナーリア族は「月の人」の末裔か
少し視点を変えてルナーリア族について解説します!
ルナーリア族は百獣海賊団・大看板キングの種族であり、漆黒の翼と発火能力、褐色の肌を持っています。
作中では既に絶滅したとも語られており、世界政府から「発見を報告しただけで1億ベリー」という巨額の懸賞金もかけられていますね。
ルナーリア族は大昔に神と呼ばれたこともあったそうです。
巨額の懸賞金をかけるくらいですから、現在の神である天竜人にとって、ルナーリア族はよほど存在していては困る種族なのでしょう。
また、1023話ではかつて「赤い土の大地(レッドライン)」の上にはマリージョアではなく「神の国」があったとも語られています。
文脈から想像するに、ルナーリア族はこの「神の国」に住んでいたようです。
先ほど、「月の人」が地上で「ビルカ」を築き、神と崇められた仮説を述べました。
この仮説とルナーリア族を繋げると、
* ルナーリア族は「月の人」の末裔。
* 「ビルカ」=「神の国」。
と考えられるのではないでしょうか。
そうなると、世界政府が巨額の懸賞金をかける理由も見えてくる気がしませんか?
「ビルカ」は初めから空島だったのか?
「神の国」は「赤い土の大地(レッドライン)の上」にあったそうです!
対して最初に述べた通り、空島「ビルカ」は白々海に存在する空島です。
空島のことを「赤い土の大地(レッドライン)の上」と表現するでしょうか?
白々海は地上10000m、そんな場所にできた都市を地上の人類が認識できるとも思えません。
筆者は元々地上にあった「ビルカ」が浮き上がり空島になった、と考えています!
つまり「月の人」は「赤い土の大地(レッドライン)の上」に降り立ち、「ビルカ」を築いたのです。
そして何らかの理由により天竜人に敗北。
自らの生存をかけて「ビルカ」を地上10000mまで浮上させ、天竜人から逃げ延びたのではないでしょうか。
空島「ビルカ」が消滅した時期
空島「ビルカ」は8年前に消滅したそうです。
しかし、マルコの回想によると「神の国」が存在したのはマリージョアができるよりも前。
8年前まで存在していたならば、マルコの回想と矛盾が生じてしまいます。
ただ、地上では空島の存在が忘れ去られている様子もありますよね。
この矛盾から、やはり地上にあった「神の国」が高度を上げ、地上の人々から認識されなくなったのではないかと思います。
もしかしたら白々海そのものが「月の人」の科学力で作られた世界かもしれないですね。
空島「ビルカ」の場所
空島「ビルカ」は「スカイピア」の遥か南東にあったと語られています。
「神の国」=空島「ビルカ」であるならば、マリージョアは「スカイピア」から見て南東にあるという話になります。
「スカイピア」の位置はジャヤ直上辺りと思われるので、「偉大なる航路(グランドライン)」の上空に位置しているはず・・・?
この位置関係が正しいのか、疑問が残ります。
「月の人」が月の古代都市「ビルカ」を捨てた理由
高度な科学力を持っていた「月の人」がロボット兵を残し地上へ降りた理由も気になります!
パッと思いつくのは「資源やエネルギーの枯渇」でしょうか。
「エネルのスペース大作戦」で描かれた月は現実通りに何もない荒涼とした場所でした。
古代都市「ビルカ」の動力は電気だったので、何らかの発電手段を用いていたはずです。
従って、資源の枯渇により発電できないような状況に陥ったため、地上に降りたのではないかと予想します。
ルナーリア族は「月の人」の末裔?
ルナーリア族は「月の人」の末裔である可能性が高いでしょう!
しかし、ルナーリア族の翼の色は漆黒。
月の壁画に描かれた「月の人」の翼は全て白、少なくともベタで黒く塗りつぶされてはいません。
また、同じく「月の人」の末裔と思われる空島の人々も翼の色は白ですね。
他にも肌の色や発火能力など、ルナーリア族との差異が気になります。
例えば、ルナーリア族が白々海に上がらず地上に残った「月の人」の末裔であり、地上での暮らしに適応して翼が黒くなったということは考えられないでしょうか。
ルナーリア族はあらゆる環境でも生存できるそうですが、それは環境適応能力が高く、自らの身体構造を進化させることができるからとか。
あるいは別種族との混血が進んだということも考えられますね。
いずれにせよ、外見が異なる理由が気になります。
エネルやハレダスには翼がない
翼関連でもう一点、空島「ビルカ」出身のエネルやハレダスに翼がない点も気がかりです!
「ビルカ」出身者は「スカイピア」とは違うのかな?と思いきや、四神官は翼を持っているんですよね。
エネルやハレダスは「月の人」の末裔ではないのでしょうか。
空島「ビルカ」には「月の人」の末裔以外も暮らしていた?
まとめ
この記事では空島と月の古代都市、2つの「ビルカ」について考察しました。
「ビルカ」が物語上で語られたのは、今やかなり序盤となりましたね。
しかし、序盤に登場したにも関わらず、ワンピース世界の根幹を揺るがす大きな伏線と言えるでしょう。
今後、光月おでんが知った真実とともに世界の成り立ちが明らかになれば、「ビルカ」や「月の人」についても明らかになるかもしれませんね!
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