今回の主役は「ユミルフリッツ」
長い進撃の物語を語る上では決して外せない最重要人物なのは間違いないですね。
調査兵団のユミルはユミルフリッツとの互換性は?
そもそもユミルフリッツとはなんだったのか?
ユミルフリッツが巨人の生みの親なのか?
エレンとユミルフリッツっててどういう関係?
ユミルフリッツはなぜ道にいたの?
などなど様々な疑問があると思います。
実際私も色々が情報が入り混じってしまい、混乱したのを覚えています(笑)
今回はそのおよその〝謎〟を1つずつ解説していきますね。
ユミルフリッツとは
進撃の巨人より引用©諫山創/講談社/アニメ制作WIT STUDIO(第1期 -第3期)
MAPPA(第4期)
ユミルフリッツとは2000年前に「大地の悪魔」と契約を交わし巨人の始祖となってしまった1人の少女。
全ての巨人の大元であり「始祖の巨人」のベースとなってしまった人間でした。
そんな彼女はと言うと、ある領主内で元々〝奴隷〟として働いていた普通の女の子です。
巨人となるきっかけは、ある日領土内で飼育していた豚が逃げてしまい、その犯人探しをした際皆一様にユミルを指差しました。
正確には誰も犯人として名乗り出ないので、そのあおりがユミルに集中してしまったとうことになります。
バラけるならまだしも、皆が皆ユミル一択だった当事を考えると、奴隷内においてもイジメのような立場であってのでは?と推測できますね。
違っているのにそれがいえない、怖いから、。そんな現代社会においても言えるような縮図がここにはあるのではと。
そんな状況下でユミルは逃げます。矢に打たれ刺さりながらも逃げます。
その機器的状況下において、物語の根幹をとも言えるべきある〝事象〟が起こります。
ユミルフリッツとパラディ島の関係性
必死にたどり着いたのは大きな大木の根っこの穴の中でした。
藁にもすがる思いで逃げ込んだ先では深海魚?のような奇妙なものとユミルの背骨が反応しあい巨人化します。
それが全ての始まりであり、2000年間もの間脈々と受け継がれた巨人の血統の軽傷の証です。
しかし巨人化してしまったからこそ、さらなる悲劇が待っていました。
その強大な力をフリッツ王は見逃すはずがなく、手中におさめエルディアの発展のために巨人の力を自分のいいように、利用し味をしめ奴隷として使い倒しました。
その功績として王家の地位を手に入れましたが、その条件として子を生む事がかせられます。
その子供の名前こそ「マリア」「ローゼ」「シーナ」。
そうです。彼女たちこそがパラデイ島の壁の名前の由来だったのです。
なんとも皮肉なことです。。
そのほかにマーレを滅ぼせとも命令され戦わされ続けました。
そんな中行われた会議の最中、フリッツ王に反旗を翻した1人の兵士の放った槍をユミルが庇うように肩から直撃を受けます。
巨人の力を有するものは、傷を負っても体力のあるうちは修復する、と言う特性があるのはご存知ですね。
ですので、普通の人間であればかなりの重傷ですがユミルならばなんの問題もなかった、と普通は考えるところですが、この負傷によりユミルは絶命します。
色々な考察がありますが、私は「あえて槍を受けた」と考えます。
先に「庇った」と言う表現をしましたが、正確ではないかもしれません。
〝あえて受けた〟が実際正しいのかもしれないともいえます。
今までの強制労働とも言える過去を持つユミルが必然的に「解放されたい」とどこかで考えていたのではないでしょうか
フリッツ王は巨人という強大な戦力の味をしめてしまったため、死してもなおユミルにひどい仕打ちをします。
それはそうといわゆる〝共食い〟をさせることで巨人の力を失わせず、継承するという愚行に至ったのです。
人間、欲が強すぎるとなにをしでかすかわかりませんほんと。。
実際それにより巨人の力は継承され続けることになり、九つの巨人として力と所有者を分散していったのでした。
話を元に戻しますが、つまり個人的には「苦肉なことに生みの親となってしまった」と言い換えたいと思います。
こんなひどい現実から逃げたい、そんな思いを大地の悪魔はかぎ取り契約を交わさせた。きっとユミルは争いのない世界を望んでいたはずです。
現にパラディ島は壁を築き上げ、他の侵入を拒み壁内人類の記憶を改竄し安心を享受することに努めてきました。
「不戦の契り」それこそがユミルの独断であり想いだったのではないかと推測します。
巨人の力を9つに分けたのもほんとはその力を、平和のためにと思ってのことではなかったのでしょうか?
推測の域に過ぎませんが、争いの世界なて誰も望みませんからね。
第30巻にてエレンがユミルに言ったセリフがそこに繋がるのではないかと信じてます。
「待ってたんだろ ずっと 二千年前から 誰かを」
そこでユミルはずっと目が黒く描かれていませんでしたが、始めて人間らしい顔となり目から大粒の涙を流します。
するとパラディ島の壁が本来の巨人の姿になり物語が進み始めます。
ユミルはこの時初めて、人に気を許す相手に出会えたのですね。
ここで初めてエレンとユミルが繋がったと言うことになります。
始祖の巨人とユミル。
元は普通の少女でした。
ユミルフリッツが道にいた理由
ユミルフリッツが道にいた理由は「フリッツ王を愛していたから巨人を作り続けるため」だからです
本当は誰かに止めて欲しかった、自分という人間がいることを認識してもらいたかったと思われます。
子供の頃に奴隷として働かされる毎日、さらに挙げ句の果てにありもしない罪を着せられ巨人になったことで人生は一変しました。
しかしだからと言って、「ユミルl」が本当の自由を得ることはなかったのです。
始祖の力を得たまま死んでしまったユミルの行き着いた先は「道」。
ジーク曰く「死の存在しない世界」
その道こそが巨人を継承し続けるための原点であり、限られた者しかいけない場所であると同時に、ユミルが自分の存在意義をようやく掴んだ場所なのでは?とすら感じます。
物語中のユミルの表情は最後のエレンに抱きしめられ「決めるのはお前だ!」と言われるまではずっと暗く無表情でした。
奴隷を生きてきたユミル にとって王の命令は絶対であり服従。
現代で言う社畜という言葉に似てますかね。いや、少し違うか?
とはいえ感情自体を表に出すことも憚られる状況下だったはずです。
「道」ですらひたすらに巨人を生み出し続ける事にただただ従うのみで、本心はきっと違っていたはずです。
しかし歴代のエルディア人んは皆、復讐にかられるばかりで巨人の力を必要とし、「継承」を義務としてきました。
137話にアルミンのセリフが非常に面白いです。
「全てのエルディア人は道で繋がってる」
「始祖ユミルが繋がりを求めているからだ」
「僕らに何かを求めて・・」
その後ジークと共に協力する形で、過去の巨人の力を借り地鳴らしを止めた経緯があります。
つまりアルミンの考えに共鳴する事ができ、すなわちエレンとも関係が深かったことも大いに関係していると思います。
事実、何年も前からユミルを理解しようとしたジークは結局それが叶いませんでしたね。
心を許したのはいずれも「壁外のエルディア人」ではなく「壁内エルディア人」の思想という事になります。
壁内人類は始祖の力によって記憶を改竄されてきました。それがある意味では真っ当な人間らしい感覚を持って生まれもので壁外人類とは全く根本が違っていたのではないでしょうか?
ユミルが送りたかったのは「至極当たり前の事が当たり前にできる事」
つまり自由。
まとめ
今回はユミルフリッツについてまとめました。
ユミルフリッツの生涯は中々きついものですよね。
「自由」って何なんだと言語化した時、「至極当たり前の事が当たり前にできる事」というのも間違ってないですよね。
現代社会にも通ずるものがありますね。
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