1990年から1994年にかけて週刊少年ジャンプに連載された幽遊白書。
連載当時はもちろんのこと、今もなおいろいろなゲームとコラボしたり舞台化するなど人気が衰えない作品です。
個人的なことですが、私の子供の頃の写真を見ると霊丸のポーズばかりでして微笑んでしまいます。
でもきっと私だけではないはずです!
お風呂の中で戸愚呂の指弾だったり、ボールを蹴るときに仙水の烈蹴紅球波をイメージした思い出、皆様にはありませんか?
話が少し逸れましたが、今回は幽遊白書のラスボスについてまとめていきたいと思います!
是非ご覧ください!
幽遊白書のラスボスとは
結論から申し上げますと幽遊白書にラスボスと断定できるキャラがおりません
もちろん各章ごとに目標や戦う強敵という者は存在するのですが、物語終盤における確固たるラスボスというのが存在しないのです。
そこでこの作品のラスボスは誰だったのか、私なりの見解を話していきたいと思います。
ちなみに原作とアニメを比べると多少異なる部分がありますので、原作をベースに話していきたいと思います。
幽遊白書のラスボス候補
幽遊白書のラスボスとして一番考えられるのが黄泉です
最後に主人公である幽助が戦いらしい戦いをしたのは魔界三大妖怪の中の一人である黄泉だった訳ですが、戦いの決着までを見届けることはできませんでした。
戦いの結果は後に桑原、蔵馬に対して幽助による結果報告として黄泉の勝利で終わったようですが、本当にラスボスが黄泉でよろしいでしょうか。
決着の瞬間が見られず、黄泉がラスボスとなっては腑に落ちません。
ましては主人公が負けてしまっています。
魔界統一トーナメントの覇者である煙鬼、と考えても不思議ではありませんが、幽助とは電話でやり取りするなど仲がいい様子。
煙鬼は人間界に対しての理解者で「人間界に迷惑をかけないこと」というルールを作ってしまう方なので、ここから幽助と相対するということは考えにくいです。
幽助の魔族としての父である雷禅は全盛期は間違いなく作中No1の強いキャラクターだったでしょう。
しかし人間に一目惚れし、再会するまで人間を食べないと心に誓い、700年近く人間を食さず、最期は餓死してしまいました。
軀も強いキャラクターとして有名ですが、軀軍のNo2であった奇淋は大会後「あの方の強さは精神状態に左右される。あんな和やかな大会では最高時の半分くらいがせきの山」と話しています。
直後に攻撃をくらった飛影「この力を出せば楽に優勝していた」と話していた通り、最高時はかなりの実力者ですが大会での優勝は難しいでしょう。
魔界編はお祭りみたいなものだから、その前の仙水でしょ!という声も聞こえますが、雷禅の助力もあって、幽助本人は納得のいかない決着。
私の考えるラスボスは仙水という答えでは半分当たって半分外れています。
過去の事件からラスボスを紐解く
皆様、お忘れでしょうか?魔界編の後にあった出来事である霊界のクーデター事件。あそこに私の考えるラスボスのヒントが隠されている訳です。
こちらのエピソードは原作にはありましたが、当時のアニメでは収録されていませんでした。
しかし、2018年に蔵馬と飛影の出会いである「TWO SHOTS」と共に「のるか そるか」としてOVA化されています。
ざっくり概要を説明しますと、正聖神党と名乗る過激派が審判の門(霊界)を乗っ取り、コエンマやぼたんなど100人ぐらいを人質に取るという事件です。
これを救出するため、幽助、桑原、蔵馬、飛影が乗り込み事態を収拾するのですが、相手側には黄泉や仙水のように強いキャラは出てきません。
名のある人と言えば元霊界特防隊の隊長だった大竹ぐらいなものです。ラスボスが大竹とは言いません、ご安心を。
正聖神党の要求は人間界からの妖怪の排除、及び結界の再設置。
24時間待って返答がない場合は1分ごとに人質を殺していき、さらに1時間待って要求が通らない場合は人間界に異次元砲を発射するとのことでした。
このクーデター事件の最後、幽助は3つのボタンの選択を迫られます。
1つは審判の門を爆破。
1つは幽助、桑原の故郷である皿屋敷市に向けての異次元砲の発射。
1つは異次元砲及び爆破装置解除。
時間がくれば自動的に皿屋敷市に向けての異次元砲は発射されてしまいます。
ここで私が考えたのは、どんな手段をも選ばない「人間」が一番怖いなと。
クーデターを起こした人達は霊界の者なので人間という表現はちょっと違うかも知れませんが、ここはご了承下さい。
実際の単純な強さではありませんが、作中一番の被害が出ていたかもしれません。
なにしろ霊界の人質約100名と皿屋敷に住んでいる住人、そしてあれだけ強くなった幽助の命を狙える所まで来ていた訳ですから。
過去には朱雀、戸愚呂など人間界に手を出してきた妖怪、人間でありながら人間を憎んだ仙水などがいますが、もし3つのボタンの選択を間違っていたら…前述した誰よりも被害が出ていたのではないでしょうか。
ここはバトルと言うより、運で回避できたのであって、幽助の力で回避できた訳ではないと思います。まぁ幽助には女神(螢子)がついていましたが。
女神の好きな色が青じゃなかったらと思うとゾッとしますね。
またアニメにはなく、原作にしかなかったエピソードになりますが、クーデター事件前に起きたことで、幽助が魔界から帰ってきて探偵業を復活した時、螢子が通う女子高のバスケ部女子寮で心霊騒ぎがあった事件。
この事件では心霊や妖怪の仕業ではなくチームメイトを部活から追い出すために行ったものだったのでした。
このエピソードの終わりに富樫先生より「人間の方がタチ悪いというお話」とのお言葉もあります。
事件の大小は置いといて、人間だって悪いことをする。そんな当たり前のことを富樫先生は伝えたかったのではないかなと思います。
もっと前を言うと、仙水が霊界探偵だった頃、元々は正義感の強い男だったのに、性格が変わってしまった事件がありました。
コエンマからの指令で魔界に通じたトンネルをふさぐこと。その指令の途中で仙水は人間が欲望のままに妖怪を拷問したり、遊び道具にしているのを見てしまいました。
「黒の章」というビデオテープでも人間の罪が記録されていたとのこと。
この頃から人間の悪というものが如実に描かれています。
まとめ
以上の事から私が考えたラスボスは「人間」です。
「人間」と言うより「道を外れた人間」と言った方が正しいかもしれませんね。
当初は仙水で作品を終わらせようとしたり「道を外した人間をラスボスに」という構想が富樫先生の頭にはあったんじゃないでしょうか。
今後人間はどうなっていくのか、現実では難しい問題ではありますが、作中では幽助と煙鬼とコエンマがいる間は安泰であるのかなと私は思います。
賛否両論はもちろんあると思いますが、皆様が幽遊白書のラスボスを考える時、一つの可能性として考えていただけましたら幸いです。
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